menu
型枠メーカー・製品紹介メディア 型work » 型枠工事とは » 型枠素材の特徴と用途別の選び方

型枠素材の特徴と用途別の選び方

型枠はコンクリート工事の品質を左右する重要な要素です。木製・鋼製・アルミ・樹脂といった素材にはそれぞれ特性があり、工事規模や目的によって最適な選択肢が変わります。

本記事では主要な型枠素材の特徴、住宅や公共建築、インフラ工事など用途別に適した素材を解説します。

型枠に使われる主要な素材の種類

木製型枠

木製型枠は合板や角材を使った身近な型枠で、材料入手性と加工のしやすさが強みです。現場状況に合わせて切断・欠き込み・ビス止めなどの微調整が容易なため、住宅基礎や小規模構造物では採用されやすい素材となっています。

一方で、木製型枠の弱点は転用回数と寸法安定性です。繰り返し使用で角欠けや膨れ、表面の毛羽立ちが出やすく、吸水や日射の影響も受けます。

鋼製型枠

高い剛性と寸法精度、耐久性が特徴で、繰り返し使用を前提とした大規模現場やインフラ工事で広く使われます。パネルの組立精度と面剛性により、コンクリート表面の平滑性・通りの良さを確保しやすく、複雑断面やプレキャスト製品にも対応可能です。

一方で、鋼製型枠の弱点は自重の大きさと初期費用です。重量ゆえに搬送・建込み・解体に重機を要する場面が多く、仮設計画に反映した揚重・保管スペースの確保が必要になります。

アルミ型枠

軽量・高強度・耐食性のバランスに優れ、施工性の高さが魅力です。アルミニウムの比重は約2.7で鉄の約1/3に相当(※)し、同じボリュームでも部材重量を大幅に抑えられます。

パネルの持ち回りや微調整がしやすく、熟練度の異なる混成チームでも組立・解体の生産性を高めやすい点が利点です。さらに、アルミは酸化被膜による耐食性が高く、屋外環境でも状態を保ちやすい素材特性を持ちます。

樹脂型枠

軽量で水濡れや腐食の影響を受けにくく、扱いやすさに優れます。パネルの一部は可視性を活かして打設中の充填状況を確認でき、離型後の表面も平滑に仕上がりやすい特性があります。住宅や内壁・外壁の打放し意匠、狭小現場での人力組立などで有利です。

留意点として、初期導入費や専用クリップ・部材の調達、割れ・擦り傷などの外観劣化への配慮が必要です。

用途別のおすすめ型枠素材

住宅や小規模工事の場合

住宅基礎や小規模なRC造では、加工自由度が高く初期費用の軽い木製型枠が実務的です。現場合わせの切り回しが効き、狭小敷地でも取り回しやすいメリットがあります。

繰り返し使用する場合は表面加工合板を選び、離型剤や保管環境を管理して寿命を延ばすことが費用対効果を左右します。仕上がり肌に敏感な外部打放しや内装仕上げを前提とする場合は、FRPなど樹脂パネルの採用で平滑性と充填状況の視認性を活かす選択も有効です。

中高層マンションや公共建築の場合

中高層の反復階ではサイクル短縮が収益と工期に直結するため、アルミ型枠が選択肢の一つとして有効です。軽量・高耐久の部材と簡素化された締結で省人化に寄与し、転用回数の多さが長期の費用対効果を押し上げます。

公共建築では仕様書や標準類の遵守を前提に、反復性・意匠要求・工程制約を踏まえた素材ミックス(壁・柱は金属、雑部は木製など)が現実的です。

橋梁やインフラ工事の場合

橋梁・PCa・大断面の土木構造物では、鋼製型枠の剛性と寸法精度、耐久性が適性を発揮します。プレキャストPC床版や箱桁セグメントなど、要求精度の高い部材を安定的に量産するうえで、鋼製型枠は工程の再現性と仕上がりの均一性に寄与します。

現場では、油圧内枠や反力設備と組み合わせて人工を削減しつつ、高い品質を確保する手法が確立されています。素材としての鉄鋼は回収・再資源化の社会的しくみが整っているため、長期の資産管理と環境配慮の両面でも合理的な方法といえます。

DIYや小規模施工の場合

個人DIYや極小規模施工では、軽量で扱いやすく繰り返し使える樹脂パネルや簡易システム型枠が実務的です。軽さは作業者の安全と作業時間短縮に直結し、腐食や吸水に強い特性は屋外の小規模構造物でも扱いやすさを生みます。

住宅規模でも、透明・半透明パネルによる充填状況の視認は、締固め不足や豆板の未然防止に役立ちます。

まとめ

型枠素材の選定では、仕上がり精度や反復使用の度合い、工程制約や現場条件、仕様書や規格への適合が出発点となります。公共工事では最新版の標準仕様書を参照し、木製ならJAS規格に適合した合板、金属や樹脂なら品質証明を整えることが必要です。

建設物別におすすめのシステム型枠メーカー3商品を紹介!
【コンパネ種類別】
おすすめ型枠メーカー3選

大きく3つに大分される型枠の素材ごとに、おすすめのメーカーをご紹介しています。

・一般的に広く使用されている木製合板
・残材を気にしなくてよいと近年注目の樹脂製
・インフラ土木などでも活躍している鋼製

使いやすさが魅力の
合板型枠
のおすすめメーカーは
三基型枠工業
三基型枠工業_キャプチャ

引用元:三基型枠工業
http://www.sankikatawaku.co.jp/

おすすめの理由
  • マレーシアの現地法人から一括仕入れ・自社工場生産・直輸入することで、低コストかつ安定供給を実現
  • Rパネルやレリーフ型枠なども小ロットから受注生産可能
長く繰り返し使える
プラスチック型枠
のおすすめメーカーは
フォービル
フォービル_キャプチャ

引用元:株式会社フォービル公式HP
https://kwa5ykjyax.lp-essence.com/

おすすめの理由
  • 経験が浅くても早く正確に施工ができる組立式システム型枠を生産(特許取得)
  • 役物加工が不要になるほか、既存の合板型枠とも組み合わせて使える
建築から土木まで活躍
鋼製型枠
のおすすめメーカーは
戸田工業
戸田工業_キャプチャ

引用元:戸田工業株式会社公式HP
https://www.toda-mold.co.jp/

おすすめの理由
  • 橋梁、高速道路、PCa、耐震補強、新幹線の軌道スラブなど、幅広い納入実績がある
  • 多数の特許や意匠登録があり、複雑な型枠にも対応できる
ピックアップ関連記事