残存型枠は、薄肉コンクリート製型枠を採用しているため、コンクリート打設、養生後に型枠を取り外す必要がないものです。通常、型枠は打設後に解体、撤去しなければならず、作業の負担や工期の問題とともに廃棄物処理の課題もあります。
残存型枠は、型枠施工の工期短縮やコストカットを実現するとともに、環境にも優しい型枠です。システム型枠を含む残存型枠の取扱いメーカーの商品の特徴や基本情報を簡単に紹介します。
コンクリート二次製品のひとつとして残存型枠工法「スーパーコンパネくん」を取り扱っています。残存型枠としてだけでなく、パネル型枠やコンクリート型枠、法面工事にも柔軟に対応できることが特徴です。堀削や埋め戻し作業の軽減や型枠製作、解体の工程の省略が可能。工期を短縮することができ、熟練工の技術も必要としません。
残存化粧型枠「プロテロックメーク」や残存型枠「プロテロックピアスワンダー」を取り扱っています。2種類の型枠内部の鋼製補強材に異なる2種類の電着塗膜を形成する技術により、端面の防錆性能を強化。錆びによるコンクリート膨張破壊を防いでくれるとともに、パネル表面の模様、カラーバリエーションも豊富です。
残存化粧型枠「ゆうパネル」「ストーンちゃん」を取り扱っています。専用金具を使用せず、現場でのボルト締め作業をカットすることが可能。無型枠、無足場工法で省力化、省人化、省資源化を実現するシステム型枠です。長年のコンクリート製造技術を現場の状況に即して応用しており、さまざまな土木建設の現場で活用されています。
組立や加工が容易であり、工期短縮や作業の安全性の向上、建設廃材の削減などが可能となる残存型枠を取り扱っています。防錆性能が強化されており、軽量で現場での作業もしやすいうえに、割石模様などの意匠バリエーションも豊富で仕上がりが美しいことも魅力です。型枠施工後の取り外しの必要もなく、コストを抑えることもできます。
軽量小型のコンポジットパネルを使用した残存型枠工法を取り扱っています。さまざまな擁壁をはじめとして土木建設の現場で活用されることが多く、耐久性や耐火性に優れているだけでなく、簡単に組み立てられることも魅力です。型枠を活用することにより、施工の省人化や省力化、コストカットを実現することができます。
日鉄エンジニアリングは橋梁用の型枠として、埋設タイプの壁高欄・地覆用鋼製型枠「エス・フォーム®」を販売しています。日本製鉄の開発した高耐食性めっき鋼板「スーパーダイマ®」を使用しており、サビに強く耐久性が高いことから、屋外で風雨にさらされる橋梁部分にも使用することができます。
西濃建設では、型枠を使用した工法のSISJ工法を取り扱っています。SISJ工法は鉄筋コンクリート壁式構造の建築工法で、積み木のように積み重ねられる2枚の難燃性発泡ポリスチレン板型枠を使用します。その他にも大型壁に適した型枠、建築スラブに適した型枠などさまざまなシステム型枠に対応しており、コストの削減や納期の短縮などが叶えられます。
コンクリート二次製品の専門メーカーとして、残存型枠ブロックの「腹付け工」対応残置型枠工法を取り扱っています。すべて工場製作品で、強度や品質が高く緻密なコンクリートになるため、耐久性にも優れているのが特徴です。機械による施工であるため、工期の短縮や工事中の事故の削減にも役立ちます。
残存型枠工法による「プロテロック ピアスワンダー」と残存化粧型枠工法による「プロテロックメーク」の2タイプを取り扱っています。プロテロック ピアスワンダーはピアス・ワンダー・ミニの3種類から選べるほか、機能性を重視。プロテロックメークは意匠性を持たせているため、用途に応じて製品を活用することができます。
「EKウォール」「ビオフィルム」など豊富な残存型枠工製品を取り揃えています。漁港やダム、公園などさまざまな場所に活用できる製品が揃い、作業安全度の向上や施工効率アップにも配慮しています。護岸用コンクリートブロックの製造販売を長年手掛けてきたことから、河川や道路、魚礁などに活用できる環境用製品の開発も行っています。
トヨタ工機は、環境・河川・土木関係のコンクリート型枠を製造している会社です。ものづくりの精神を大切にしており、目に見えないところまで手を抜かない「お客様思考の精神」を重視しているのが特徴です。作業性や生産性に長けた型枠の製造を意識しているため、コストカットにも役立ちます。
大きく3つに大分される型枠の素材ごとに、おすすめのメーカーをご紹介しています。
・一般的に広く使用されている木製合板
・残材を気にしなくてよいと近年注目の樹脂製
・インフラ土木などでも活躍している鋼製